こんにちは、柴山壽子です。
家相コラム第6回目は『新築や改築の際の大事な儀式』について。
新築を建てられた方のほとんどは「地鎮祭」はご存知だと思います。
これらの儀式にどんな意味があるのかご紹介していきましょう。
工事着工前におこなう地鎮祭
地鎮祭の歴史は古く、691年の藤原京の造営に先立って行われたという記録が残っています。
地鎮祭は正式には「所鎮の祀り(とこしずめのまつり)」と呼ばれており、その土地の「産土大神(うぶすなのおおかみ)」と「大地主神(おおどこぬしのかみ)」の二神を祀って、そこで生まれ死んでいったあらゆる生き物の魂を鎮めるための儀式です。
土地を清め、工事中の安全と無事の完成を祈っておこなうお祭りです。
神座を設け、土地をお祓いし「鎮物(しずめもの)」が渡されます。
この鎮物は基礎工事の時に建物の中央に埋めます。
地鎮祭は地元の神社に依頼をし
施主・施工業者(工務店やハウスメーカー)・設計士が参加します。
施主が用意しなければならない物もありますが地域や神社により異なりますので、詳細は神社へお尋ねください。
棟木を上げるときに行う上棟式
上棟式は工事の途中で棟木(屋根の一番高いところに取り付ける木)を上げるときにおこないます。
「棟上げ」や「建前」ともいいます。
施主家族をはじめ施工業者や設計士が参加します。
工事がそれまで順調におこなわれたことへの感謝と、この先の工事も無事に進み完成することを神様に祈り、職人さんたちをねぎらうためのお祝いの儀式です。
施主は職人さんたちをねぎらうためのお酒や料理、ご祝儀を用意します。
また地域によっては餅を撒くこともあります。
最近は上棟式を省略される方が多いですが、工事に関わる方が集まりコミュニケーションが取れる機会にもなり、より一層信頼関係が強まります。
これから何十年と暮らす家を作ってくれる職人さんとじっくり顔合わせができるので是非行うと良い儀式の一つです。
地域によってやり方が異なりますので施工業者と相談しておこなうようにしてください。
実は多くの方が見落としている「家祓い」
「家祓い(やばらい)」または「清祓い(きよばらい)」は
これらをおこなう時は必ず実行していただきたいお祀りです。
地元の神社に依頼をしておこないます。
古い家の中にある気を抜き、土地の神様に対して「これから家を壊します」と報告し、工事の安全を祈るための儀式です。
また中古物件を購入しそのまま居住する場合も、前の住人の気を抜くために家祓いをされることをおすすめします。